Lightning Platformは、ビジネスアプリケーション開発のためのクラウドプラットフォームです。
本記事では、Salesforce Platform(PaaS)の特徴や導入するメリットについて解説します。Salesforceで機能拡張や他システムとの連携をしたいと考えている方必見です。
【Salesforceライセンスの選び方と考え方】お役立ち資料無料ダウンロードは➡こちらから
目次
Salesforce Platformは、アプリケーションの開発・実行基盤となるクラウド型プラットフォームです。1か所でアプリケーションの構築、実行、管理、最適化を行うことができるという特徴があります。複雑で高度な独自アプリケーションを開発することもできます。
Salesforceについては下記の記事で詳しく解説しています。
併せてご確認いただければ幸いです。
PaaSとは、Platform as a Serviceの頭文字をとったもので、アプリケーションの動作・開発環境であるプラットフォームをネットワーク経由で利用できるクラウドサービスのことを指します。
「アプリケーションをインストールして稼働させる」「開発ツールを用いてアプリケーションを開発する」「DB(データベース)を管理・保守を行う」などの作業を利用料を支払うことで行うことができます。
PaaSの場合は、サーバーやネットワーク・ミドルウェアやOSなどを自社で保有せずに開発することができるので、開発コストや保守管理のコストを抑えることができます。
【Salesforceを劇的に改善する3つの手法】お役立ち資料を見てみる➡こちらから
PaaSを利用するメリットとして次の3つが挙げられます。
一つずつ解説します。
PaaSの利用を開始したら、開発を行う際に原則必要となる環境構築が不要となります。つまり、すぐに開発に専念できるということです。また、環境構築を行なった場合は、保守管理が必要となりますが、それも不要となります。
開発だけに専念できる環境を作ることができるので、リリース時期を通常の開発よりも早めることが可能になります。
PaaSは使った分だけ課金される従量課金制をとっています。そのため、ハードウェアやOSなどの初期費用や、設置場所を確保するコストなどが不要です。また、必要なスペックが変化するときも、アップグレード・ダウングレードともに対応できるので、開発コストの無駄がなくなります。
費用対効果を高めて開発を行いたい場合は、PaaSは有効な選択肢となるでしょう。
PaaSで利用できるプラットフォームの運用・保守はすべてサービス提供事業者が行います。そのため、セキュリティ対策や追加機能のバージョンアップ、トラブルが発生した時の対応などが不要になります。
【Salesforceを劇的に改善する3つの手法】お役立ち資料を見てみる➡こちらから
PaaSにもデメリットや注意点があります。
一つずつ解説します。
PaaSで開発する場合、IaaSやオンプレミスと比べると開発環境の自由度は低くなります。ストレージやCPU・ミドルウェアを自由に選ぶことはできませんし、プログラミング言語も決まっている場合が多いです。
もし、開発の自由度を高めたいと考えているなら、IaaSを合わせて検討しましょう。ちなみに、IaaSは基本的なインフラ部分だけを利用できるクラウドサービスのことです。
PaaSを利用する場合、セキュリティのレベルはサービス提供事業者に依存します。そのため、ISOなどの第三者認証はあるかなどを確認するようにしましょう。
企業情報や顧客情報が流出したら、企業の信頼は落ちてしまいます。セキュリティ対策については、よく検討するようにしましょう。
Salesforce Platformの特徴について解説します。
一つずつ詳しく解説します。
Salesforce Platformでは、コンポーネントをドラッグ・アンド・ドロップするだけで、レスポンシブなページやアプリを作成することができます。
カスタマイズしたテーマやブランディングを追加すれば、その企業にあったアプリになるでしょう。
プロセスビルダー(Process Builder)とライトニングフロー(Lightning Flow)を利用すれば、複雑なプロセスも簡単に作成することができます。
プロセスビルダーは、条件に基づくビジネスプロセスを簡単に自動化できるツールのことで、ローコード開発が可能となっています。ただし、2023年2月のSpring’23から新規プロセスビルダーの作成ができなくなります。また、2025年にはプロセスビルダーのサポートを廃止する予定との発表もされています。
ライトニングフロー(以下フロー)も、ローコードとなっていますが、プロセスビルダーよりも複雑な処理に対応することができます。また、Salesforceでは、フローの利用を推奨しています。そのため、今から開発を行うならフローを利用するようにしましょう。
フローには5つの種類があります。詳細を次の表にまとめました。
フローの種類 | 呼ばれるタイミング |
画面フロー | Salesforceの画面に配置した場合、ユーザーが操作するタイミングで実行されます。ほかのフローから呼び出して実行することもできます。 |
スケジュールトリガーフロー | 指定した時間に実行されます(開始日、開始時刻、頻度(1回のみ、毎日、毎週)を指定することができます) |
自動起動フロー | 他の処理から呼び出されるときに実行されます |
レコードトリガーフロー | データが更新されたときに実行されます |
プラットフォームイベントトリガー | プラットフォームイベントメッセージを受信したときに実行されます |
ライトニングオブジェクトクリエイター(Lightning Object Creator)を利用すれば、簡単なマウス操作で、Microsoft Excel、Googleスプレッドシート、Quipスプレッドシートなどの情報をSalesforceに入力することができます。
なお、ライトニングオブジェクトクリエイター(Lightning Object Creator)はこちらから利用できます。
https://object-creator.salesforce.com/
ただし、項目のAPI参照名の指定や既存のオブジェクトに項目追加はできないので注意してください。
【Salesforceライセンスの選び方と考え方】お役立ち資料無料ダウンロードは➡こちらから
Sales Cloudは営業活動を効率的に行うことを重要視したアプリケーションです。顧客管理はもちろん、商談での会話内容や見積書・契約書なども管理可能です。
SalesCloudで利用できる機能は次の通りです。
一方でSalesforce Platform(Lightning Platform)は、機能制限がある分安く利用できるライセンスのことです。
Salesforce Platform(Lightning Platform)で利用できる機能は次の通りです。
そのため、Sales Cloud特有の機能を利用しないならSalesforce Platform(Lightning Platform)を利用することを検討しましょう。ただし、Salesforce Platform(Lightning Platform)を契約するには、最低1ライセンス以上のSales CloudもしくはService Cloudのライセンスが必要になります。
Sales CloudとSalesforce Platform(Lightning Platform)の特徴を次の表にまとめたので参考にしてください。
プロダクト | 特徴 |
Sales Cloud | 営業活動に関する情報の一元管理・営業プロセスの標準化が特徴 |
Salesforce Platform(Lightning Platform) | 商談やケースを利用しない最小限の機能から開始可能・カスタマイズに適した拡張性・柔軟性が特徴 |
種類が多く、初めてセールスフォースを触る方にとっては非常に悩む点が多くあるかと思います。そこで社内の「どの役割の方が使うか」を解説しています。解説しているサービスは「Sales Cloud」「Service Cloud」「Marketing Cloud」「Account Engagement」です。
Salesforceライセンスの選び方と考え方 | 画像と動画で分かり易く解説
Service Cloudはカスタマーサポートを効率的に行うことを重要視したアプリケーションです。顧客属性・購入履歴・問い合わせ履歴をわかりやすく確認することができます。
SalesCloudで利用できる機能は次の通りです。
一方でSalesforce Platform(Lightning Platform)は、機能制限がある分安く利用できるライセンスのことです。
Salesforce Platform(Lightning Platform)で利用できる機能は次の通りです。
Service CloudとSalesforce Platform(Lightning Platform)の特徴を次の表にまとめたので参考にしてください。
プロダクト | 特徴 |
Service Cloud | カスタマーサポートに関する情報の一元管理が特徴 |
Salesforce Platform(Lightning Platform) | 商談やケースを利用しない最小限の機能から開始可能・カスタマイズに適した拡張性・柔軟性が特徴 |
【Salesforceを劇的に改善する3つの手法】お役立ち資料を見てみる➡こちらから
【Salesforceライセンスの選び方と考え方】お役立ち資料無料ダウンロードは➡こちらから
プラットフォームライセンスのユーザのライセンスタイプもいくつか種類があります。
Salesforceのプラットフォームライセンスは、組織内でSalesforceを使用するユーザーに対して付与される権限です。
このライセンスタイプは、カスタムアプリケーションの開発と実行に特化しています。ユーザーは、カスタムオブジェクト、タブ、アプリケーションを使用できますが、営業やサービスなどの標準CRM機能にはアクセスできません。このライセンスは、組織内で特定の業務プロセスやアプリケーションを使用する必要があるが、完全なCRM機能は必要ないユーザーに適しています。
一般的には「Salesforce Platformライセンス」が利用されるので、このライセンスを覚えておけば問題ないですが、ヘルプページに別のプラットフォームライセンスのユーザのライセンスタイプがまとめてあるので、以下の表にまとめました。
※Lightning Platform – One Appは新規契約を受け付けていません。
ライセンスの種類 | 説明 | 使用可能なインターフェー ス |
Salesforce Platform | 標準的な CRM 機能ではなく、カスタムアプリケーションへのアクセスを必要とするユーザ向けのライセンスです。このユーザライセンスを所有するユーザは、自分の組織で開発されたカスタムアプリケーション、または AppExchange からインストールしたカスタムアプリケーションを使用できます。また、取引先、取引先責任者、レポート、ダッシュボード、ドキュメント、カスタムタブなど、中核的なプラットフォーム機能も使用できます。売上予測、リード、キャンペーン、商談などの標準タブやオブジェクトを含む一部のユーザ権限と標準アプリケーションは使用できません。このライセンスを持つユーザは、Connect Offline も使用できます。Salesforce Platform ユーザライセンスを所有するユーザは、組織内のすべてのカスタムアプリケーションにアクセスできます。 | Enterprise Edition、Unlimited Edition、Performance Edition、および Developer Edition |
Lightning Platform – One App | ※現在このライセンスでの契約はできません。 標準的な CRM 機能ではなく、1 つのカスタムアプリケーションへのアクセスを必要とするユーザ向けです。Lightning Platform – One App ユーザには、Salesforce Platform ユーザとほとんど同じ権限が割り当てられ、さらに、カスタムタブに制限なくアクセスできます。ただし、カスタムアプリケーション (最大 10 個のカスタムオブジェクトとして定義) は 1 つに制限されます。また、取引先オブジェクトおよび取引先責任者オブジェクトに対する「参照のみ」アクセス権に限られます。転送トピックオブジェクトの参照権限は使用できません。このライセンスを持つユーザは、実行中のユーザに同じライセンスがある場合、ダッシュボードの表示のみを行えます。 | Enterprise Edition および Unlimited Edition |
Force.com – App Subscription | Lightning Platform Light アプリケーションまたは Lightning Platform Enterprise アプリケーションへのアクセス権をユーザに付与します。CRM 機能は含まれていません。 | Enterprise Edition、Unlimited Edition、および Performance Edition |
Company Community ユーザ | このライセンスは従業員コミュニティの内部ユーザライセンスです。カスタムタブ、Salesforce Files、Chatter (人、グループ、フィード)、および Experience Cloud サイトにアクセスするユーザ向けです。Company Community ユーザは、Salesforce ナレッジ記事への「参照のみ」アクセス権があります。また、次の操作も実行できます。最大で 10 個のカスタムオブジェクトと 10 個のカスタムタブにアクセスするコンテンツ、アイデア、納入商品、および Identity 機能を使用する活動、ToDo、カレンダー、および行動を使用する取引先、取引先責任者、ケース、ドキュメントにアクセスする。 | Enterprise Edition、Unlimited Edition、Performance Edition、および Developer Edition |
開発者 | カスタマイズまたはアプリケーションを作成するユーザ向けに設計されています。このライセンスでは、開発ツールや環境にアクセスできます。これには、1 つの Developer Sandbox、1 つのスクラッチ組織、および Dev Hub へのアクセス権が付属します。本番組織の場合、このライセンスでは、標準オブジェクトやカスタムオブジェクトへのアクセスが制限されます。 | Enterprise Edition、Unlimited Edition、および Performance Edition |
引用:標準ユーザライセンス
種類が多く、初めてSalesforceを導入される方にとっては悩む点が多くあるかと思います。
そこで、社内の「どの役割の方が使うか?」について、Sales CloudとSalesforce Platformの違いの2種類に焦点を当て、次の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。
【Salesforceライセンスの選び方と考え方】お役立ち資料無料ダウンロードは➡こちらから
本記事では、SalesforceのLightning Platformの特徴について解説しました。Sales CloudやService Cloudに入っている機能を利用しないのであれば、コストを抑えて利用できます。
また、Flykeでは、Salesforce導入支援を行なっています。お客様の現状の業務用件や目指すゴールをヒアリングし、システム設計から実装まで一気通貫してサポートを行いますので、Salesforce導入に興味・関心がございましたらぜひフライクにお問い合わせください。
NEW ARTICLES