Salesforceのオブジェクトの種類と作成方法に着いて解説

Salesforceのオブジェクトの種類と作成方法に着いて解説

Salesforceを活用しようと考えた時に、「オブジェクト」について理解する必要があります。

本記事では、Salesforceのオブジェクトについて詳しく解説します。また、カスタムオブジェクトの作成方法についても解説致しますので、システム管理者の方も参考にしていただければ幸いです。

この記事で分かること▼

  1. Salesforceのオブジェクトとは
  2. Salesforceオブジェクトの種類
  3. Salesforceカスタムオブジェクトの作成方法

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Salesforceのオブジェクトの概要

Salesforceのオブジェクトの種類と作成方法

SalesforceのオブジェクトはSalesforceの中核を担う「データの箱」のことを指します。

Salesforceは顧客情報を一元管理するために利用されます。そのときに、データを利用しやすくするために準備されているのがオブジェクトです。

Salesforceでは、データベーステーブルはオブジェクト、列は項目、行はレコードとみなされます。そのため、取引先のスプレッドシートやテーブルの代わりに、取引先オブジェクトと項目、および同じ構造の多数のレコードを使用します。

すべての標準オブジェクトとカスタムオブジェクトには項目が関連づけられています。

データ型説明
IDすべてのレコードで自動的に生成される 15 文字の項目 (大文字と小文字を区別する)。レコードの ID はその URL に含まれています。取引先 ID は 0015000000Gv7qJ のようになります。
システムシステムがレコードに関する情報 (レコードの作成日、最終変更日など) を提供する、参照のみの項目。CreatedDate、LastModifiedById、および LastModifiedDate。
名前レコードを区別できるように、すべてのレコードに名前を付ける必要があります。テキストの名前を使用するか、レコードを作成するたびに自動的に増分される自動採番の名前を使用できます。取引先責任者には「Julie Bean」などの名前を付けることができます。サポートケースには「CA-1024」などの名前を付けることができます。
カスタム標準オブジェクトまたはカスタムオブジェクトで独自に作成する項目は、カスタム項目と呼ばれます。取引先責任者オブジェクトで、取引先責任者の誕生日を保存するカスタム項目を作成できます。

オブジェクトの種類

オブジェクトには標準オブジェクト、カスタムオブジェクト、外部オブジェクト、プラットフォームイベント、BigObjects があります。今回は代表的な標準オブジェクトとカスタムオブジェクトについて解説します。

①標準オブジェクト

標準オブジェクトの概要について以下の表にまとめました。

標準オブジェクト名英語表記 (API参照名)標準オブジェクトの利用用途、オブジェクトに保存するデータの例
取引先Account取引先の企業情報、競合会社、パートナーなどのビジネスに関係する組織や個人に関係する情報を保存します。
取引先責任者Contact取引先の担当者や顧客の個人情報を保存します。
リードLead見込み顧客情報、見込み商談情報を保存します。
ケースCase顧客からのお問い合わせ、質問等を保存します。
キャンペーンCampaignダイレクトメールによる販売促進、Web セミナー、展示会など、マーケティングキャンペーン情報を保存します。
活動予定OpenActivityオブジェクトに関連する活動予定(将来の行動や未完了のToDo)を保存します。
商談Opportunity販売または保留中の取引である商談情報を保存します。
商談商品OpportunityLineItem商談対象の商品情報を保存します。
納入商品Asset商談が成立し、顧客へ納入した商品情報を保存します。
契約Contract取引先に関連付けられた契約情報、業務上の合意情報を保存します。
注文Order契約または取引先に関連付けられた注文情報を保存します。
ソリューションSolution顧客の問題とその問題の解決策についての詳細な情報を保存します。
商品Product2Salesforce組織で販売している商品情報を保存します。
価格表Pricebook2Salesforce組織が販売する商品のリストを記載した価格情報を保存します。
アイデアIdea既存の商品またはプロセスに対する拡張の提案など、ユーザがコメントまたは投票できるアイデア情報を保存します。
アイデアのテーマIdeaThemeアイデア(Idea)の大まかな主題を定義します。例えば、商品に対する改善要望、システムの操作方法に対する改善要望といった、アイデア投稿時のテーマを定義します。
投票Voteアイデア(Idea)に投票したアイデアタイトルをはじめ、投票情報が保存されます。投票オブジェクトの参照関係から、アイデアに投票したSalesforceユーザ情報の参照などを行えます。
納入商品Asset顧客が購入してインストールした商業価値のある項目(会社または競合他社が販売した商品等)の情報を保存します。
ユーザUserSalesforce組織のユーザアカウント情報を保存します。
ToDoTask営業活動などのToDo情報を保存します。
行動Event営業活動などの日々の行動情報を保存します。
オブジェクト共有設定{オブジェクト名}Share (例: AccountShare, ContactShare等)オブジェクトの共有設定を格納しているオブジェクトです。オブジェクト単位でShareオブジェクトが存在します。カスタムオブジェクトを作成した場合、自動的に{カスタムオブジェクト名}Shareオブジェクトが作成される。
ナレッジKnowledge__kav各種FAQやナレッジを登録します。
添付ファイル情報(ContentDocument)ContentDocumentSalesforceの取引先などの「ファイル」に添付した添付ファイル名などの情報が登録されます。
添付ファイル情報(ContentVersion)ContentVersionSalesforceの取引先などの「ファイル」に添付した添付ファイルのバージョン情報などが登録されます。
添付ファイル情報(ContentVersion)ContentDocumentLinkSalesforceの取引先などの「ファイル」に添付した添付ファイルのリンク情報などが登録されます。

②カスタムオブジェクト

「カスタムオブジェクト」は、用途に応じて自由に作成できるデータの箱のことです。自社の営業プロセスやビジネスモデルに合わせて自由にカスタマイズすることができます。

カスタムオブジェクトの作成方法

  1. ページの上部にある歯車アイコンをクリックして、設定を起動します。
  2. [オブジェクトマネージャー] タブをクリックします。
  3. 右上にある [作成] | [カスタムオブジェクト] をクリックします。
  1. [表示ラベル] に[作成したいカスタムオブジェクト名]を入力します。[オブジェクト名] 項目と [レコード名] 項目は自動的に入力されます。
  1. [表示ラベル(複数形)] に[作成したいカスタムオブジェクト名の複数形]を入力します。
  2. カスタムオブジェクトを保存する前に、ページの一番下までスクロールし、[カスタムオブジェクトの保存後、新規カスタムタブウィザードを起動する] チェックボックスをオンにします。
  3. 残りの値はデフォルトのまま、[保存] をクリックします。
  4. [新規カスタムタブ] ページで、[タブスタイル] 項目をクリックし、任意のスタイルを選択します。このスタイルに応じて、オブジェクトの UI に表示するアイコンが設定されます。
  1. [次へ]、[保存] の順にクリックします。

Salesforceの活用については以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

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まとめ

本記事ではSalesforceのオブジェクトについて解説しました。

セールスフォースは何でも出来るがゆえに「具体的に何ができるか?」「導入したけどうまく使いこなせない」という企業さまが多いのも現状です。

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監修者
大瀧 龍 株式会社フライク 代表取締役

福岡県福岡市出身。富士通グループ会社のシステムエンジニアや営業支援などを経て、2017年にfreee株式会社に参画。九州支社長と広島営業所長を兼任し、2019年には西日本の責任者としてマザーズ上場に貢献する。同年2019年に「3rdコンサルティング株式会社」を創業。システムを活用した中小企業の経営課題解決やIT化、DX化支援に取り組む。システムエンジニアや営業として現場で培った経験を生かして、フロントオフィスとバックオフィスの両方をカバーし、システム設計・開発から運用提供まで一括して提案できるコンサルティングを追求。

2021年11月に社名を「株式会社フライク」に変更し、新たなスタートを切る。IT普及を目指すコミュニティ「ふくおかクラウドCafe」や、YouTube「システム組立ちゃんねる」なども運営し、地方企業のIT化推進に日々努めている。

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