こんにちは。
システム組立ちゃんねるを運営している、株式会社フライクの大瀧です。
今回のテーマはこちら。
Boxライセンスについてお話したいと思います。
Boxは法人向けクラウドストレージサービスとして認知度の高いツールですが、「どのような用途を想定してライセンスを選べばいいかわからない!」という方もいらっしゃるでしょう。
そこで、今回は私(大瀧)が考える「Boxのライセンスの選び方」を詳しくお伝えしたいと思います。
今回のブログは、下記の動画でも解説しております。
よろしければコチラの動画もご覧くださいませ。
今回のトピックスは、以下の通りです。
目次
はじめに「Boxライセンスの正しい選び方」についてお話したいと思います。
Boxの基本ライセンスは非常にシンプルで、以下4つのライセンスに分かれています。
● Business
● Business Plus
● Enterprise
● Enterprise Plus
機能や費用については、次の表にまとめました。
結論から申し上げますと、フライクがおすすめするBoxライセンスは「Business Plus」以上です。
なぜなら、フライクはBoxを「クラウドストレージサービス」としてではなく、企業の業務を支える「クラウド・コンテンツ・マネジメント」としての利用をオススメしているからです。
注目いただきたい項目は、まとめ表の中にある【エンタープライズアプリの統合】です。
【エンタープライズアプリの統合】とは、簡単に言えば「日頃使っているクラウドサービスとの連携数」のことです。
ライセンスごとの【エンタープライズアプリの統合】は、
● Business:1
● Business Plus:10
● Enterprise、Enterprise Plus:無制限
となっています。
弊社のように、Boxと連携させたいクラウドサービスが、SalesforceやKintone、CloudSignやDocuSign、SlackやChatworkなど多岐に渡る場合、Businessだとこのうちの1つしか連携できないということになります。
先ほども申し上げましたとおり、フライクではBoxを「クラウド・コンテンツ・マネジメント」というサービス群、日頃の業務に組み込むことで最大限に利用価値が上がっていくサービスとして考えています。
そのため、他ツールとBoxを連携させて全体最適化を行いたい場合は、Enterprise以上を推奨いたします。
「なぜフライクはそこまでBox導入にこだわるのか?」
次の章では、その考え方に至るまでのプロセスについてお話いたします。
私たちフライクは、お客さまにITツールをただ提案して導入を促進することではなく、「システムを武器に変革し、魅力ある地域や企業を次世代につないでいくこと」という倫理観を掲げています。
そのためには、お客さまである企業が、
「なにを改善したいのか?」
「決算書のどこにテコ入れしたいのか?」
など、具体的なご要望や考え方をお伺いし、共に真剣に考えて、ITツールを「武器」に変革するためのご提案をいたします。
また、システム導入するときにかかるのは「コスト」ですが、そのコストをもとに「どこにインパクトを出すのか?」というのも考えます。
「提供価値」か?「関係」か?「販路」か。その結果収益を上げるのか?
Boxの話題に戻りますと、Boxは企業活動には欠かせない「技術を継承するためのストック型情報集約」です。
※参考:「フロー型とストック型の情報とは」
Boxの特性であるストック型の情報集約を実現するために、フライクでは以下のように各システムを使い分け、業務を回しています。
また、Boxを中心としたシステム連携組立図がこちらです。
Boxをただの「コスト」として考えるのではなく、「武器」として捉えるのであれば、やはり他ツールとの連携は欠かせません。
そして、Boxと複数のITツールを組み合わせることを想定すると、前述のとおり「Box Business Plus」以上のライセンスが必要となります。
さらには、将来的に企業規模を大きくしたいのであれば、情報漏えい等のリスクから従業員を守り、かつ「攻めのIT」をするための「Box Shield」の利用はマストです。
その場合は、ライセンスを「Enerprise」一択にするべきでしょう。
コンテンツのセキュリティをより強固にする「Box Shield」については以下の記事でご紹介しています▼
BtoB向けのクラウドストレージサービスとして、絶大な人気を誇るBox。
しかし、Box社の企業メッセージを見ると、実は「クラウドストレージサービス」だというメッセージは発しておりません。
では、Boxとはそもそもどういう世界観を持つサービスなのでしょうか?
Boxはクラウド・コンテンツ・マネジメント(CCM)という世界観を打ち出しています。
「つまりクラウドのストレージサービスでしょ?」
「他の競合他社(Drop boxやGoogle Driveなど)とはサービスが違うの?」
と思われた方もいらっしゃると思います。
実は私も、Box=クラウドストレージサービスという認識を持っておりましたが、Boxの勉強をするうちに「クラウドストレージサービス」を提供するだけではない、という理解を深めることができました。
ガートナー社によると、Boxは「Content Services Platforms」という領域で、「リーダー」という評価をされております。
「Content Services Platforms」とは、【一つのプラットフォームでコンテンツマネージメントのあらゆるユースケースに対応できる】という意味合いを持ちます。
具体的には、以下のような機能が搭載されているサービスです。
● 文書管理
● 検索
● インデックス作成
● 分類
● キャプチャ
● バージョン管理
● ワークフロー
● 記録管理
● コンテンツ分析
つまり、これまでは単なる「ストレージサービス」という印象が大きかったBoxですが、2023年現在、ガートナーからの評価は「ストレージサービス」という領域だけではなく「コンテンツサービスプラットフォーム」という、もっと広がりを持った評価に移行してきたということになります。
では、あらためてBox社が打ち出している世界観「クラウド・コンテンツ・マネジメント」とはどんなものでしょう?
それは【共有】【コラボレーション】【自動化】【署名】といった、従来のストレージの機能を超えて、重要な業務の一部を担う根幹のシステムということになります。
また、Box社の提案資料がこちらです。
このように、コンテンツなどを一覧で見てみると、Boxは業務で作成した資料や書類を保存するだけの【書庫】ではなく、ひとつひとつの部門・業務と密接し、連携することのできる業務ツール=プラットフォームと言えるのではないのでしょうか?
ここまでの章では、Boxが「コンテンツサービスプラットフォーム」であることを解説して参りました。
しかし、多くの方は書類等を保存するための「共有フォルダ」としてBoxを使用されているかと思います。
日常の業務にBoxを導入していない、あるいはBoxそのものを導入していない場合、下記のような部分最適を繰り返してしまいます。
【Box未導入企業が陥りやすい5つの問題点】
これら5つの問題を表にまとめて可視化してみましょう。
では、これらの問題をBoxでどう解決できるのでしょうか。
Boxライセンス毎×業務領域で見る【Box導入後の課題解決】を見ていきましょう。
①BoxBusinessを一部社員のみ利用した場合
②Box Business Plus Edition 全社導入した場合
③Box Business Plus Edition + 業務ソフトの連携
④Box Enterprise / Enterprise Plus Edition 全社導入
いかがでしたでしょうか?
今回は、Boxのライセンス、Box社のコンセプト・世界観をはじめ、Boxを導入していない企業のリスク、Boxをどのような位置づけで導入するのが有益か、についてお話いたしました。
このブログを通して私が一番伝えたかったことは、Boxを「クラウドファイルサーバー」として使うのを大前提に、いかに業務フローの中核に取り入れ、二重三重の管理をなくすか。
さらには「【ストック型情報集約】と言われる技術やノウハウを蓄積することがいかに重要なのか」ということです。
もし、ブログでご紹介したシステム組み立てやITツールの選定でお困りの場合は、弊社にご相談ください。
フライクがおすすめするITツールは、全て自社の業務で使用しているもの、もしくは研究投資として使い勝手や費用対効果を検証したものです。
ぜひ今回紹介したITツールを利用し、生産性の向上や業務改善を実現していただけたらと思います。
本ブログやITツールについてのお問い合せもお待ちしています。
株式会社フライク 代表取締役 大瀧 龍
NEW ARTICLES