こんにちは。
システム組立ちゃんねるを運営している、株式会社フライクの大瀧です。
本日のブログのテーマはこちら。
株式会社フライクは2019年11月に設立されましたが、
起業のタイミングでSalesCloud EnterpriseEditonを契約し、
現在社員や業務委託メンバーへのライセンス付与と、セールスフォースを中心として30種類ものITツールを利用しております。
その30種類のITツールを業務に落とし込み、領域ごとに分けて「業務×システム」を連携するように構築したのが「システム連携組立図」です。
私たちフライクでは、セールスフォースを顧客管理や案件管理だけでなく、マーケティング・セールス・プロジェクト管理・バックオフィス領域と企業活動にとってコアとなる業務でも利用しております。
この利用方法をTwitterやYoutubeなどのSNSで発信し、多くの企業からお問い合わせをいただいております。
しかし、その反面「こんなにもセールスフォースは便利なツールなのに、使いこなせている企業があまりない」ということにも驚いています。
そこで、今回は「セールスフォースが使えていない企業に実施してほしい5箇条」と題し、私達フライクがセールスフォース導入・利活用を考えている企業様にどのようなアプローチを取っているのかをお伝えいたします。
セールスフォースを武器に変革するために、ぜひご参考いただけたらと思います。
目次
私達フライクが、利活用が進んでいない企業に対してセールスフォースを立て直すときに実施していることは以下の5つの項目です。
これらを、私達は『Salesforce活用見直しの5箇条』と呼んでいます。
それぞれの項目について詳しく解説をしていきます。
セールスフォースに限らず、システムの導入で失敗・定着化していない企業は、以下の点に原因があると考えられます。
● システム導入時の目的が薄れている
● 目的を持たないまま、プロジェクトを推進してしまっている
組織変革を伴うプロジェクトはもちろん、費用を投下するシステム導入プロジェクトでは大義名分や目的、ゴールは必要不可欠です。
こういうときは、初心に立ち返ることが重要です。
システム導入時のことを、もう一度よく思い出してみましょう。
システム導入当時、Salesforce社やSalesforceパートナー企業もタッグを組み、導入までサポートされていたと思います。
その当時における自社のプロジェクト責任者、担当者は、まだ社内にいらっしゃいますか?
社内にまだ当時の責任者や担当者が在籍している場合、ぜひ当時の資料や思いなどをヒアリングしてみましょう。
ただ、プロジェクト推進チームが解散し、システム導入時の担当者が異動したり退職したりしているということもあり、当時の目的が把握できないという場合もあるでしょう。
中には、「システム導入をしよう」ということに注力しすぎて、企業が本来セールスフォースを導入する前に考えていた課題やシステム導入背景、セールスフォースの導入を決定した本質的理由を把握する方法がなく、目的が全くわからないこともあります。
そこで、私達フライクからのご提案です。
「セールスフォース導入の目的を、再定義してみてはいかがですか?」
例えば、
● 誰と誰の、何を変革させることで、誰をHappyにしたいのか?
● 現状における業務やシステムの課題を洗い出し、セールスフォースをはじめシステムの役割を定義する、共通認識化する
といったところです。
システムを導入するには、目的がないと単なる「業務」「作業」となってしまいます。
また、システムに対して過度に期待しすぎることも良くありません。
まずは、システム定着化やセールスフォースのことを一旦忘れ、フラットな状況で
「自社の描いた未来を実現するために何が必要なのか?」
「セールスフォースという武器があればどのようなことを実現したのか?」
といった目的・ゴールを再定義してみることをおすすめします。
ここで、セールスフォースを利活用したい企業の皆さんに質問です。
利活用が進んでいない企業や、セールスフォースの中身がぐちゃぐちゃだという企業の多くは「管理項目が多すぎる」「使っていない機能がてんこ盛り」の状態である可能性があります。
そして、誰が・いつ・どのようなタイミングで再利活用しているのかが決まっていないのであれば、あまり良い状態とは言えません。
それらを解決するためには、以下の3つを意識してください。
1. 立場を変えて考えてみる
「担当者」「マネージャー」「部門長」「経営陣」それぞれの立場によって、見たい指標値は異なります。
それぞれの立場になって考えることで、本当に必要な項目を把握できます。
2. ITリテラシーの差があることを大前提にする
企業の中にはITツールが得意な人もいれば苦手な人もいます。
どこの層に合わせるか?を再検討することも必要かもしれません。
利活用を進める前に、従業員の中のどの層に合わせるか、画面UIやデザインを考えてみるのも一つの方法です。
3. すべての業務をSalesforceに詰め込みすぎない
SalesforceはSaaSとPaaSの二刀流ができることが強みの一つです。
しかし、業務で必要な原価計算や複雑な見積書、会計ソフトのような仕訳機能などを自社で作り込むのは最適な方法ではありません。
適材適所のシステムを導入してみてはいかがでしょうか。
先ほどもお話したように、セールスフォースにはたくさんの機能があります。
一方でマーケター、セールス、サービス、バックオフィス担当者などが、日頃の業務とは別に、下記のような業務を月に一度や数度行っていませんか?
● ウェブセミナー参加者のリストをインポート
● メルマガ配信の送付先リストの作成及び精査
● 営業活動の入力業務
● 毎週開催される営業会議への報告資料作成
● サービス、役務提供の進捗状況の報告資料
● 来週のサービス、役務提供の顧客名簿作成
● 経営陣への報告や部門長会議で必要な資料作成
これらの仕事は、日々の業務の中で非常に重要でしょう。
しかし、これらを思いきってセールスフォースの機能を使い、短縮化あるいは自動化してみてはいかがでしょう?
例えば、
● WordPress×メルマガ配信ソフト ⇒メルマガ登録・問合せ者の情報を自動反映
● カレンダー入力×Web会議×議事録 ⇒日報や活動履歴に自動反映
● 日々の数字報告×売上予測 ⇒ダッシュボードや社内資料に自動反映
といった具合です。
日々業務を行っている内容にSalesforce×他SaaSシステムを連携することで、手作業で行っている業務を効率化できるかもしれません。
セールスフォースを利活用したい企業の皆さんへ、2つ目の質問です。
システムの見栄えや機能が素敵なものであっても、現場が利用しないシステムであれば、それは無駄なシステムとなってしまいます。
また、日々進化している業務に対し、昔の進め方のままのシステムを使い続けているのであれば、いずれは「使えない」「使いづらい」ということになり、現場はそのシステムを使うのをやめてしまいます。
そこで私達フライクでは、Salesforce開発には珍しい「ウォーターフォール開発手法先行型のハイブリッド開発」を扱っています。
この手法は、設計とテストをウォーターフォール開発手法で行い、開発をアジャイル・スクラム開発手法で実施するというものです。
重要なのはテスト工程です。
この「運用テスト(OT)」では、業務×システム要件定義で実施した内容に齟齬がないかを確認していきます。
その時、システムを目の前にすると「思っていたものと違った」「もっと違う方法で試してみたい」と思ってしまうこともあるかと思います。
システム導入の際には、スケジュール遅延と追加コストは避けたいところですが、妥協した結果ずっと使えない(使いにくい)システムより、少し足踏みをしてでも本音でフィードバックを行い、より良いシステムを選択する方が、長期的目線で考えるとメリットが多いです。
私達フライクでは、テスト工程をシステム開発工程と同じくらいの比重におき、スケジュール計画を立てます。
そうすることで、少しでも現場にとってHappyなシステムを作り上げることを目指すように心がけています。
この章で『Salesforce活用見直しの5箇条』の解説はラストとなります。
キーワードは「理想的なシステム像を再設計」です。
これまでは「既存のシステムをどうやって見つめ直すか?」を前提に話を進めて参りましたが、この章では「今のセールスフォースを捨てる勇気を持つこと」が重要です。
あえて乱暴な言い方をしますと「いつまでも使えないシステムに費用を投資し続けるのは、限りある経営資源を無駄にする可能性が非常に高い」ことだとご認識いただきたいのです。
もちろんセールスフォースは素晴らしいシステムであり、セールスフォース以上に使い勝手がよく、カスタマイズ性に優れているシステムはありません。
しかし、何でもできるがゆえに必要のない機能まで詰め込みすぎて「中途半端」なシステム設計になってしまっている企業が多いです。
そこで、今一度「理想的なシステム像」を「今のセールスフォースを捨てて」再設計してみてはいかがでしょう?具体的な手法は以下となります。
1. 業務を棚卸
まず、自分たちの業務を「言語化」しましょう。
自分たちの業務を把握しているのは、ほかでもない自分たちです。
システムベンダーやシステム開発会社に任せきりにせず、自分たちで自社を見つめ直しましょう。
2. 業務を整理整頓する
業務を言語化したあとは、現状の業務の中で「必要な業務」と「不要な業務」に分別しましょう。
「なんとなくやっていた業務」や、「先輩から引き継いだままの業務」を整理し、新たな業務の流れを考えたうえで、改めて必要なシステムのことを考えてみましょう。
3. 「将来」の理想的なシステムを想像する
現在の延長線上でシステムを考えるのではなく、将来に向けて理想的な業務×システムから逆算して、システムを見直しましょう。
例えば、3年〜5年後には社員数はこれくらいになっている、新しいオフィスや支店を出し、複数拠点となる、売上が2倍、3倍になっているといった、近い将来を考え、必要なシステムとは何でしょう?
今あるシステムは、あくまでも「システム導入当時」に必要だったシステムです。
投資した金額を考えると、もったいないような気もしますが、企業の成長とともにシステムも成長していきます。
勇気を持って現在のセールスフォース環境に終止符をうち、新しい理想的なSalesforce×他SaaSシステム連携→システムを武器に変革してみませんか?
今回は、セールスフォースをうまく利活用できていない企業に向けた『Salesforce活用見直しの5箇条』について解説いたしました。
この5箇条は、セールスフォースを武器に変革するためのノウハウといっても過言ではありません。
私達フライクは、セールスフォースのライセンスを販売する代理店ではなく、Salesforce社からお客さまを紹介していただくパートナー企業でもござません。
お客さまの「描いた未来、一直線。」するために、システムを武器に変革していくお手伝いをする企業です。
そのために、弊社でも実際にシステムを社内で活用しながら「いいものはいい、悪いものは悪い」と言える企業だと自負しております。
フライクのようにセールスフォースをもっと武器に変革したい。
システム連携組立図を見本として自社オリジナルの連携組立図を作りたい。
という企業さまは、ぜひ一度フライクにご相談くださいませ。
また、このブログでご紹介したシステム組み立てやITツールの選定でお困りの場合も、お気軽にお問い合わせください。
株式会社フライク 代表取締役 大瀧 龍
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