なぜフライクは、提案中におけるオリジナル資料作成を「有償化」することに踏み切ったのか?

なぜフライクは、提案中におけるオリジナル資料作成を「有償化」することに踏み切ったのか?

こんにちは、システム組立ちゃんねるを運営している、株式会社フライク代表取締役の大瀧です。

今回のテーマは、『なぜフライクは、提案中におけるオリジナル資料作成を「有償化」することに踏み切ったのか?』です。

メインの話題の前に、まずは私たちフライクに発生したある事件についてお伝えします。

あれは、2023年4月のことでした……。

この時点では、資料を無償提供したことに関しては「プロジェクトを受注すれば元が取れるから、まあいいか」と考えていました。しかしこの後、お客さまが「今は(プロジェクトを)できない」と判断され、実現には至りませんでした。

これまで、フライクはプロジェクト開始前のヒヤリングと資料化を無償で行っていました。これは、その後プロジェクトを行うことになったお客さまには大変好評だったのです。

この工程を通して、お客さまには

フライクの提案力や資料のクオリティーを把握できたので、稟議を通しやすくなった
業務フローや設計書のイメージが明確になった 

とおっしゃっていただけることが多かったのも事実です。

しかし、上記の「事件」のように無償でヒヤリング&資料化を行ったのにもかかわらず、プロジェクトスタートに至らないと、私たちはこれらのコストが回収できずに終わってしまうという事実に直面しました。そこでその後、私たちはこの工程を有料化するという意思決定を行いました。

そこで、今回のブログでは、私たちフライクが提案中の資料作成を有料化に踏み切った背景や、ヒヤリング&資料作成に対するフライクの思いを言葉にしてブログに表します。

これをお客さまに読んでいただくことで、フライクが「100社中100社に愛される企業ではなく、100社中1社に熱烈に愛される」企業になること、またマーケティングの観点からは1問い合わせ1受注の実現につながるよう、魂を込めて書いていこうと思います。

『なぜ』、フライクは一社ごとに資料を作成するのか?
『どうやって』、フライクはヒヤリング&資料化を行っているのか?
フライクはヒヤリング&資料を通して『何を』訴求したいのか?

このブログを通して、皆様に上記の内容が伝わりましたら幸いです。

 

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フライクはなぜ、時間をかけて、お客さまからお金をいただいてまで資料を作成しているのか?

結論:システム導入成功率を高めるための「相性判断」を行っているから

私たちフライクは、プロジェクトを契約する前に以下の工程を踏んでいます。

もし、初回の問い合わせ時にお客さまから「すぐにフライクさんにお願いしたいです!」と熱い思いを頂戴したとしても、必ずこの工程を挟んでいます。

私たちフライクが目の前の売上だけに期待するのであれば、この工程は無駄なものです。しかし、私たちフライクはお客さまと長く付き合いたいという気持ちがあり、また私たちを本当に必要としているお客さまにサービスを提供したいと心から思っているため、この工程を入れています。

つまりこの工程は「相性判断」であり「お付き合いする前のデート」のようなものです。

日経ビジネスが2018年に行った調査によると、企業におけるシステム導入の成功率は52.8%です。フライクは上記の工程を踏むことで、この52.8%という数字を少しでも高めようとしています。

ここからは、上記でお伝えした工程を通して私たちフライクが提供したい価値とはどんなものなのかを、WHY>HOW>WHATのゴールデン・サークルでお伝えします。

まずはWHYの部分、「なぜ、フライクは一社ごとにオリジナルの資料を作成しているのか?」についてお話しします。

なぜフライクは、一社ごとにオリジナルの資料を作成しているのか?

私たちフライクが、一社ごとにオリジナルの資料を作成している理由は以下の通りです。

どうやって、フライクはヒヤリング&資料作成を行っているのか?

もう一度、私たちフライクが有償プロジェクトを契約する前に踏む工程を確認しておきましょう。

そして、ヒヤリングの過程で作成しているメモと、ヒヤリングを通して作成している資料のイメージを以下に掲載します。

これらを作成するために時間はかなりかかりますが、ここまで丁寧に行うことでようやく、コンサルタントが業務設計できるクオリティーに到達するのです。

フライクはヒヤリングと資料を通して、何を訴求したいのか?

私たちフライクがシステムのみを販売している企業であれば、企業の課題に深く向き合う必要はないかもしれません。しかし、先述したようにフライクは「組織改革の支援」をしている会社です。

組織改革はSalesforceやBox、freeeを導入しただけでは実現できません。しっかりと現状を把握し、チームメンバーと話し合いを行い、どうあるべきか?どうなりたいか?を認識した上で進める必要があります。

フライクの初回資料はあくまでイメージを含むものですので、それぞれのお客さまにマッチするものではありません。そのため、ヒヤリングを行った上でお客さまに最適な資料を用意することで、お客さまが組織改革をするためのイメージを明確に持つためのきっかけとしていただきたいと考えています。

私たちフライクが提供しているのは単なるシステム導入の支援ではありません。そこから売上や利益を向上させ、企業成長を促進するための組織改革の支援を行っています。

だからこそ、「なぜそこまで聞くの?」「そこまで掘り下げなくてもいいよ、ただシステムを作ってくれればいいよ」というお客さまとの相性はよくないでしょう。

一方で、「そこまで本気になってくれるなら、フライクに任せてみよう!」と考えてくださる企業さまには、私たちは全力でエネルギーを注ぎたいと思っています。

私たちフライクは、無償ヒヤリング(120分)&資料作成を通じ、
お客さまが組織改革を行うための準備と相性判断をしています。

 

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フライクが「業務設計・システム設計の資料作成を蔑ろにする企業とは、有償プロジェクトを実施したくない」と考える理由

フライクの努力だけでシステム成功率を高めるのは不可能だから

一般的なシステム導入の成功率は52.8%。この成功率を限りなく100%に近づけることが、私たちフライクのミッションの一つです。

しかし、私たちフライクの力だけで100%にすることは難しいです。それどころか、お客さまの協力がないと52.8%より下回ってしまうこともありえます。

日経ビジネスの同じ調査で判明したシステム導入失敗の5つの要素は以下の通りです。手前味噌ですが、私たちフライクにはこれらのうち「02:パッケージ活用の認識不足」「05:技術力不足」は発生しないと考えています。

その理由は、私たちが就業時間の10%の時間を投下してシステム連携組立図の研究開発を創業(2019年)から今までずっと続けているからです。

ということは、残りの3つ要因を排除すればシステム導入成功率は100%に近づきます。しかし残念ながら、フライクだけの努力ではこの3つを防ぐことはできません。

「失敗要因01:業務知識・業務管理知識の不足」
「失敗要因03:発注者・受注者のコミュニケーション能力不足」
「失敗要因04:プロジェクト管理能力不足」

これらを防ぐために、フライクは受注前からお客さまの業務をヒヤリングし、資料化しているのです。

システム導入失敗を防ぐための施策:現状把握と設計業務

失敗要因の01と03を防ぐためにフライクが行っているのは、現状把握と業務設計です。

フライクでは、ブランディング〜マーケティング〜セールス〜ミドルオフィス〜バックオフィスまでの全領域のヒヤリングを実施しています。一見、システム導入には不要な部分も多いように感じますよね?

しかし、これが非常に重要なのです。

フライクはお客さまのサービスや商品の特性を把握し、どのようなブランディング・マーケティングを実行しているのか、どのような営業手法を取っているのかをヒヤリングします。さらに、どのような形でサービスを納品し、利益につながっているのかなども伺います。

これを行うことで、お客さまが抱えている課題をトータルで把握できます。システム導入を支援するフライクがこれを把握できていないと、どのシステムがマッチするのか、どのように導入を支援すればよいのかを理解できないため、結果としてシステム導入を成功に導けなくなってしまいます。

だからこそ、現状を把握するためのヒヤリングは避けては通れないのです。

ヒヤリング&資料作成の大変さを共有できないお客さまとはプロジェクトを行えない

それでは失敗要因の残りの一つ「04.プロジェクト管理能力不足」はどのように防げばよいのでしょうか?

実はこれ、非常に難しい問題なのです。

ただ一ついえるのは、一緒にプロジェクトを成功に導くパートナーとしてどの会社がふさわしいかを考えた際、フライクの進め方を理解していただき、この進め方が最適だ!と自信を持っていえる方でないと、プロジェクトをともに進めるのは難しいかもしれません。

フライクではシステム導入の工程を細かく分けて実施しています。

具体的には「デザイン工程」「システム設計工程」「システム開発」「テスト工程」の4つに分けています。つまり、最初の「デザイン工程」が失敗してしまうと、後の工程に多大な影響が出てしまうのです。

だからこそ、最初の「デザイン工程」では業務設計書の作成を行い、「システム設計工程」では業務設計書をもとにシステム要件定義書を作成していきます。

つまり、システムを作る前の工程である「デザイン工程」と「システム設計工程」で作成する業務設計書とシステム設計書が非常に重要です。

私たちフライクが部分最適なシステムを導入のみを行い、現場の特定の人だけがメリットを享受することができるシステムを導入すればよいのであれば、この工程は必要ありません。

しかし、企業はシステムを武器に変革することで成長できます。だからこそ、以下に挙げるメリットを享受したいと考えるお客さまには業務設計書とシステム設計書の作成を強くおすすめしております。

無償でヒヤリング&資料作成をすると、内部工数は有償プロジェクトに転嫁される

これまでのお話で、私たちフライクがシステム成功率を高めるために「業務設計書」や「システム設計書」に強いこだわりを持っていることを理解していただけたのではないでしょうか。

私たちフライクが突如として直面した「プロジェクト前のヒヤリング&資料作成をどこまで無償で実施するか?」という課題は、冒頭でお話しした「事件」により表面化したものです。

しかも、先ほどはお伝えしていませんでしたがこちらの先方企業様、その後、フライクが無償で作った資料を他社に展開していることが発覚したのです…!

もちろん、フライクではお客さまと契約書を交わし、このような行為を禁止しています。しかしそれでも、違反行為をするお客さまが存在するんですよね……。

ここだけの話ですが、資料作成には16時間以上かかっています。さらに、お客さまのヒヤリングや提案までを含めると20時間以上かかる計算です。内部工数として20時間分のコストを、フライクは無料で提供していたことになります。

もし有償プロジェクトになれば、それまでに作成した資料を生かしてヒヤリングができるので問題ありません。しかし、失注になってしまった場合はこれらにかけたコストを回収できませんので、フライクの赤字となってしまいます。ということは、私たちはこの赤字を他のプロジェクトで補わなければなりません。

つまり、有償プロジェクトを進める他の企業様にこの赤字分を上乗せすることになってしまいます!

私たちフライクと誠実にお付き合いをしていただいているお客さまからしたら、こんな理不尽な話はありませんよね。

そこで、私たちフライクはこのような理不尽をなくすために、プロジェクト受注前に資料作成費用として10万円を頂戴するという決定をしました。

もちろん、この資料は有償プロジェクトがスタートした際に活用できますので、有償プロジェクトが始動した際には資料作成費用としていただいた10万円は値引きさせていただいています。

 

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まとめ:フライクとプロジェクトを行うために必要なこと

今回は、フライクのこだわりである「業務設計書」「システム設計書」を作成する理由、そして受注前プロジェクトの資料作成を有償化に踏み切った理由についてお話ししました。

私たちフライクは、お客さまの利益とともに成長しています。だからこそ、利益を倍にしてお返しするために全力を尽くしてサービスを提供したいと考えています。

もし、本ブログをご覧いただいたお客さまの中で「フライクと一緒に【システムを武器に変革】したい」というお気持ちをお持ちの方がいらっしゃったら、ぜひ一緒に組織変革に取り組みましょう!

それ以外にも経営戦略の立ち上げやVRMについて、その他ブログの内容に関するお問い合せもお待ちしています。

株式会社フライク 代表取締役 大瀧 龍

自己紹介
大瀧 龍 株式会社フライク 代表取締役

福岡県福岡市出身。富士通グループ会社のシステムエンジニアや営業支援などを経て、2017年にfreee株式会社に参画。九州支社長と広島営業所長を兼任し、2019年には西日本の責任者としてマザーズ上場に貢献する。同年2019年に「3rdコンサルティング株式会社」を創業。システムを活用した中小企業の経営課題解決やIT化、DX化支援に取り組む。システムエンジニアや営業として現場で培った経験を生かして、フロントオフィスとバックオフィスの両方をカバーし、システム設計・開発から運用提供まで一括して提案できるコンサルティングを追求。

2021年11月に社名を「株式会社フライク」に変更し、新たなスタートを切る。IT普及を目指すコミュニティ「ふくおかクラウドCafe」や、YouTube「システム組立ちゃんねる」なども運営し、地方企業のIT化推進に日々努めている。

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